産業構造の変化に対応すること

現在、世界の技術開発と産業構造に変化があります。

自動車はその最たるものでしょう。

考えてみると自動車というのは他の機器類などとは異なり、伝統への踏襲に支配されている様に思っています。

営業用自動車などの大半は今だにマニュアルミッションです。

この事情はプロドライバーもマニュアルでなければダメだという意見が大半ということも原因でしょう。

ドライバーに言わせれば特に大型は登坂などでオートギアは使い物にならないと言います。

今の時代の自動変速装置は電子制御でマイクロプロセッサーにより制御されている筈ですが、それが上手くないのはソフトウエアが十分ではないということなのだと考えられます。

それでドライバーはマニュアルミッションの製品を選ぶ訳です。

この様な構造を考えると自動車が進歩しない原因が分かってきます。

おそらく、オートマチックには不満があるという意見に向き合い、製品開発を行うとこのようなことは起きにくいのでしょう。

ユーザーとの対話がないことなどもそうさせている一つの原因だと考えられます。

情報が伝わらず、ニーズに対応できないということです。

別の原因もあります。

情報があってもメーカーが積極的に修正アップデートを行っていないということなどがあります。

しばらく使って頂いて、よろしくなければ新たに購入してくださいという態度もないとも言えません。

今の世の中でこの変革期、ユーザーとの対話を無視することは生産者にとって危険です。

ユーザーも無知な部分があり、全ての情報が良い結果をもたらすとは限りません。

産業の発展に対応するためには、様々な情報収集と分析の上に正しい判断をする必要があります。

歴史を振り返り、どの様な行動を選ぶのかの指針を考察しなければなりません。

  • Windows95が登場した頃、多くの家電メーカーは『ワード・プロセッサー』を開発していた。
  • パソコンが爆発的に普及した頃、既存のメモリーメーカーは高性能チップに拘り、パソコン用の開発を怠った。
  • TVやモニタがCRTへ置き換わった時代、大手メーカーはブランド戦略である高性能液晶に拘った。

これらの様に、変化に対応せずに行われる行動はどのような結果を招いたかを確認しておく必要がありそうです。

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